今更キングスマンとアントマンの感想書こうと思うよ

特に意味のない画像
BTTFでマーティがつけてたのと同じ時計買ったよ


Kingsman:The Secret Service/2014/マシュー・ボーン/イギリス/129min
Ant-Man/2015/ペイトン・リード/アメリカ/117min




タイトルの通りです。どっちも十分に面白いけど正直好みじゃなかったのでいつもと違って砕けた感じに短く感想と考察っつーかツッコミ入れようと思うよ。キングスマンは初っ端からネタバレしてるから注意。よく考えたら両方とも漫画が原作だ。あとマンがついてる。




キングスマン


表の顔は仕立屋さん

どんな話かと聞かれると、仕立屋さんがスパイで007を全力でパロるみたいな感じなわけです。まんまスカイフォール。そして、有名な企業家の慈善事業の裏には大きな陰謀があったんです。
でも引き合いに出したスカイフォールほど新旧交代という部分が主張なわけでもなく、一人の青年の成長物語とも違い、ちょっとテーマが何なのかわかりにくかったかなというのが僕の好みじゃなかったと感じた点です。一見おちゃらけていてもシリアスなテーマがある映画が個人的に好きでよく観ている気がすると自己分析。
でも畳み掛けてくる暴力に次ぐ暴力が凄く格好良かったです。しかもどれもが必要な暴力でした。そう考えると「暴力」の持つ根本的な意味やメタファー、行き過ぎた暴力描写の持つギャグ性がメインテーマだったのかもしれません。ヒーローと悪を払拭するための暴力も多分ある。そう思いながら再鑑賞するともっと純粋に楽しめそうです。レンタル始まったらまた観よう。そしてその辺りに注目すると、撮った人が「キック・アス」の監督だったのがよくわかります。あれも面白いけど実は苦手。

他にも007っつーかドラえもんのひみつ道具級だよねその飛び道具、みたいなのもバンバン出てきます。それが中々に魅力的。ねーよとツッコミつつも、キレッキレのアクションがギャグ性を増していて、でもスタイリッシュさも失っていない。そういうところが評価されているのだと思います。個人的に好きなのは靴。そしてコックニーと上流階級の対比とかが結構面白い。さらにそれを世界まで拡大させていていたので一カ国にとどまらないスケール感もありました。あ、「マイ・フェア・レディ」も公言してパロってたな。

あと陰謀の話しときます。サミュエル・L・ジャクソン演じる巨大な企み事を持つ企業家のヴァレンタインというキャラクターと、彼の右腕の義足美女ガゼルがいいキャラしてました。二人ともカッコよくて可愛くて憎めないっ…てことはなかった。いや役者さん二人はカッコいいし可愛いんだけど役所がね。役自身も魅力的だけどね。血なんか見たくない吐いちゃうとか言ってるヴァレンタインが無料SIMカード配って人類を殺人マシーン化して殺し合いさせるっていう部分の矛盾っぷり。最終的に世の中を変えるのは暴力なのであり、慈善という偽善が通用するのは金を持った上の人々だということなんでしょうかね。宗教だって同性愛否定してるし白人至上主義だって未だにはびこっている。バレンタインが黒人なのもそういう部分を狙っていたりするわけですね。ある意味で本当に平和主義だし平等主義だわ。凄い皮肉。そういえばイギリスって生活保護すごいらしいですね(世界まる見え情報)。それでいて無料SIMに群がる人々はイギリスだけでなくデフレに喘ぐ世界の縮図でもあったのかと今気づいたり。一握りの上流階級(選ばれしもの)が助かり下々は死んでいくってこと。ガゼルの義足は武器になっていて血が出る前にお前はもう死んでるってやつです。その辺のグラフィックノベル的な表現の映画化が上手くできていて格好良い。

あんまり好きじゃなかった割に褒めまくってるじゃないか。
レンタル始まったらまた観よう(2回目)。



アントマン

ググってこれが出てきた時めっちゃ狼狽えた

劇場で見たアントマンの予告が気になって仕方なかったんですよ。どこがって、どうやって人間小さくするのかとTVCMでも流れてた機関車トーマスのシーン。あとマイケル・ダグラス70歳。

人間を小さくする方法っていうのが、原子間の隙間を縮小するというものでした。「それって原子自体はそのままだから質量もそのままで、蟻サイズの人間がその重さだからめっちゃ強いのか!」とか思ってたんですけど、重さ軽くなってるやん。どういうこったい。なのにパンチには重さがあって、蟻サイズの人間に殴られた人間が吹っ飛ぶんだぜ。マーシャルアーツやっただけでそういう装置スーツにはついてなかったよね…ここが気になって仕方がなかったけど文系だからこの考え方間違ってるかもしれないです。教えて詳しい人。あと「ミクロキッズ」って昔あってよね。続編は「ジャイアント・ベイビー」な。

人間を小さくする方法が気になって仕方が無かったわけですが、物語についてもツッコんどきます。アメコミ実写化ブームにどストライクで小中高生だった僕くらいの世代でそういう映画が未だに好きな方は多いみたいです。だから大人になっても消えない親との軋轢であったりとか、その世代が自分自信が家庭を持ってとか、そういうところも視野に入れて家族愛をテーマに入れていたのかなと勝手に思ってます。でもそれが僕からすると中途半端でした。娘に会えない父親はまだどこか子供のようで、反発し合う親子も上辺をなぞるだけで深層を掘り下げていない。ただそこについては後述のことも考えてのことだったのかもしれません。

あとどうでもいいけどマイケル・ダグラスがカーク・ダグラスに声から話し方からそっくりすぎて思考が停止して冒頭はあんまり話聞いてなかったよ。その時にもっと説明してくれたのかな。でも2作目の告知があるからって始まる時にエンドロール終わってもあるから見てね☆って言うのはどうなの。「死霊のはらわた」のリブートは最後の最後に粋な計らいがあってエンドロール最後まで見ちゃう派の僕は大満足だったけどこれはなんかずるい。そして続編ありきで作ったから説明不足感の否めない、引いて言えば続編を観てもらうためにあえて隙のある物語にしたのかもしれませんね。でも俺は次は観ないぞ。

キングスマンは最終的に褒めましたが、アントマンはボロクソに言ってばかりですね。よかったところは小さなヒーローという部分を存分に活かしたアクションの表現が面白かった。小さいから迫力は少し劣るけれど、マイクロスコープで管の中撮ってみた系の映像はそういうの好きな人は楽しいかと。ミニチュアで建物破壊してぶっ飛ぶアントマンとかTVスポットでもやってた鍵穴から侵入するところとかね。それとエドガー・ライトが脚本に参加してました。そういえば彼っぽさがあるギャグだったなと思いつつ、どこか「ワールズ・エンド」で見せた大人の側面が強すぎて、僕たちの観たいライトの世界じゃなかったと思います。またdisってた。ギャグはそこそこ面白かったんですけどね。ちょっと滑ってたけど。

しかしあのトーマスどこ行ったんだろ。

あ、こっちはdisって終わった。

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